| 注)図中【A】【B】【C】...は添付図内の記号を示しています |
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常陸川水門(逆水門)の柔軟運用に関する提案 |
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2004年6月17日 霞ヶ浦・北浦をよくする市民連絡会議 事務局長 NPO法人アサザ基金 代表理事 飯島 博 |
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わたしたちは,常陸川水門(逆水門)の環境保全に配慮した柔軟な運用を実現するための具体的な提案として、茨城県が有効利用の目処が立たず一般会計からの不当な支出が放置されている鹿島工水第三期分(余剰水)を活用する案を1997年に県と建設省に提出しています。この極めて具体的かつ現実的な提案に対しては、未だに行政側での検討が行われていません。 その一方で、霞ヶ浦・北浦の漁業の危機的状況や生物多様性の低下という重大な事態は現在も続いています。以前も述べたように、霞ヶ浦の環境保全への理解は水質保全に加え水産資源の保護や生物多様性の保全といった幅広いものになり、わたしたちの提案を実現させるための社会的状況が整いつつあります。そのため、生物多様性の保全や水産資源の保護等に配慮した逆水門の柔軟な運用に向けて、積極的に行動することが以前にも増して求められています。 今回わたしたちは現実的でより大きな効果が期待される新たな提案をします。 活用の目処の立たない鹿島工業用水道の余剰水(日量30万トン)の一部を利用した塩害対策を実施すると共に、あと10年程度で改築が必要となると云われている逆水門の設置位置の変更により、新旧の水門間に汽水域をつくり出すことで、漁業資源と生物多様性保全に配慮し、同時に塩害防止を強化した逆水門の柔軟運用を提案します。 わたしたちは、「可能な限り生物の移動を確保し、失われた汽水域を復活させ、同時に、塩害防止を強化する」ことを目標に、以下に示すような具体的かつ現実的な逆水門管理の実施を提案します。 提案1.逆水門【A】のすぐ上流側にあり、塩害の影響を受ける唯一の取水施設である鹿島南部農業用水の現取水口【C】(常陸利根川左岸・逆水門の僅か800m上流)からの取水を、鹿島工業用水道幹線からの取水【F】に転換する。 鹿島工業用水道幹線と鹿島南部農業用水道幹線はすぐ側で隣接しており【F】(県道241号線の下に並行して設置されている)、この2つの幹線の接続工事は用地買収等の必要がなく少ない費用で実現できる。また、現在ほとんど利用されていない工業用水道幹線(取水は上流の北浦なので塩害が生じない)の有効利用にもなる。この提案は費用の面からも技術的にも十分に可能である。鹿島工業用水の取水口は、鹿島南部農業用取水口よりも約16q上流(鰐川)と約23q上流【D】(北浦・鹿嶋市爪木)に2カ所あり、塩害の心配はない。 提案2.鹿島工業用水の未活用余剰水を、これらの農業用水に一部転用する。 鹿島南部農業用水取水口【C】からの取水量は,現在日量約5千トンであり、それほど多くはない。日量30万トンの未活用工業用水をこの一部に充てることは十分に可能である。農業用水と工業用水が同じ幹線を利用することは、すでに霞ヶ浦用水で行われており、行政機関の調整によって十分に実施可能である。 提案3.逆水門の操作規則の見直しを行い逆流水の導入を行う。 利根川河口堰からの放流が多く、逆水門下流側の塩分濃度が低下した時に、逆水門を操作して下流側からの逆流を湖側に導入する。これにより、湖内への魚類など生物の移動をはかる。これは、操作規則見直しによってすぐに実現可能である。 鹿島工業用水余剰水への一般会計からの支出をこのまま続ければ総額320億円にもなります。利用もしない施設にただ莫大な税金が投入されているのです。すでに完成している工業用水道幹線の有効利用は行政の責務です。この提案の具体化によって、農業者は塩害の不安から解放され、漁業者は減少著しい水産資源の回復を図ることができます。両者の共存は十分に可能です。この提案を実現することによって生まれる経済的な効果も大きなものとなります。 |
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