田んぼ塾の田植えが6月12日から行われ、27日に終了しました。その27日の昼、さなぶりを行いました。さなぶりは田植えが終わったときに行われてきた地元の伝統行事。地元のお年よりたちよれば、昔の田植えは手間がかかったので、お互いに労働力を貸しあう「結い」で協力して植え、それでも手がたりないときは鹿島の方から人を頼んでいたといいます。自分の家の分だけでないし20日間も続くたいへんな労働だったそうです。 今90代のお年寄りによれば、午前3時頃から夕方6時ごろまで植えたこともあったといいます。月の光のもとで田植えをしたこともあり、「田舎の四季」という小学唱歌のとおりだったようです。その「田舎の四季」の歌詞は、「並ぶすげ傘 涼しい声で 歌いながらに植えゆく早苗 長い夏の日いつしか暮れて 植える手先に 月影動く 帰る道々 後見返れば 葉末 葉末に 夜露が光る」(宍塚では田植え歌は歌わなかったそうですが、隣の粕毛では歌ったとのこと)。田植えの主役は女性。絣の着物に自分でおった美しいぼろ帯(裂いた布を横糸にしておった丈夫な織物)を矢の字にしめ、娘なら赤やピンクの襷、嫁さんたちは白の襷で袖をたくしあげ、膝にかかるくらいの小さな前掛けをしたものだといいます。女性たちのりりしい姿も見ものだったとか。 田植えが終わると、村のさなぶり、組(助け合うご近所や親戚)のさなぶり、家のさなぶり、と3段階あり、ご馳走を作って助けてもらった組の人たちにくばったりしたそうです。そのご馳走は、あんころもち、うどんなど。このときだけは鶏をつぶして食べたり、宍塚に通ってきていた魚屋さんからカツオなどを買って半分さしみに、半分煮つけにしたという家もありました。箕に稲の苗をあらって36本並べて、ご馳走と一緒に神棚などに供え、田植え終了のお礼をし、豊作祈願、家内安全元気で働けるように、ということを神に祈ったのだそうです。 田んぼ塾生に加え、田植えにも参加したキャンエコの学生、さわやか隊の人たちもくわわり、60名以上の参加。雨も降り出してしまいましたが、胡桃の木の下ではほとんどぬれることなく幸いでした。 大勢がそろったところで、元漁師の小浦さんが魚をさばいて見せてくださいました。今日の魚はカツオとワラサ1本ずつ。ワラサをみんなの前で解体し、刺身にしていく。ついでにワラサ(ブリの若者)の歯や内臓を観察。逢坂さんのハーモニカ伴奏で茶摘みの歌を歌いました。それから3人の子どもたちが箕にのせた稲の苗を田んぼのほうにむかってささげ持って、さなぶりの趣旨の言葉を述べまし。それからご馳走を皆で食べました。おもな献立は、緑米など古代米入り釜だきごはん、黒米寿司、カツオとわらさの刺身、春菊の胡麻和え、真竹の煮物、きゅうり、トマト、きゅうりやわかめいかのサラダ、いりたまご、もみのり、大根のたまり漬け(キャンエコ作成味噌のたまり使用)、新じゃがの煮物、トン汁、牛乳寒とフルーツのデザートなどなど。黒米寿司の上にいろいろな具をのせ、ぜいたくなちらし寿司が登場。新じゃが、真竹の竹の子、春菊、さしみの下にしいたサラダ菜などはふれあい農園はじめ、宍塚の里山の中でとれたもの。子どもの塾生たちも、炒り卵作り、トン汁の材料切、真竹の皮むきなどたくさんの仕事をしてくれて、大量のご馳走が用意できました。みんながあつまったころ、小さなヘビのひばかりが蛙を食べる姿の観察もでき、なかなか充実したさなぶりとなりました。きれいに植えそろった稲がしっかり育つよう、草刈などの夏の仕事が控えています。
データ : img20100629161147.pdf -(56 KB)
ことしの田植えは、6月12日(土)の朝紫に始まり、13日(日)のまんげつもち、19日(土)・20日(日)・21日(月)のミルキープリンセス(21日はきぬ看護学校生42名による田植え)、26日(土)の紅染めもち、27日(日)の緑もちまで、7日間にわたって行いました。三角田のはまかおり・神丹穂はこの期間中にこどもたちが田植えしました。田植えに参加したのべ人数はおとな170名、こども53名でした。田んぼ塾生、きぬ看護学校生、法政大学キャンエコの学生およびスタッフの奮闘により、天候にも恵まれ、予定通り終えることができました。 ことしは昨年よりたくましい苗を育てることに注力し、また田植え開始時期を半月遅らせました。さらにイネの栽培方法を全面的に不耕起に移行しました。こういう新たな取り組みにより今後イネの生育がどうなるのか、注意深く観察していきます。 写真は、ことし最後となった緑もちの田植え風景です。
おとなたちが田植えしているあいだ、子どもたちに思い切り泥んこ遊びを楽しんでもらおうと、"Kids' Tanbo"のとなりに泥んこ遊びゾーンをつくりました。ことしの田植えは梅雨時にもかかわらず晴れて気温が高くなる日がいく日かありました。阿部さんに「泥んこどろちゃん」の絵本を読んでもらったあと、パンツ一枚になったこどもたちが気持ち良さそうに泥んこ遊びに夢中になっていました。
田んぼ塾に多くのこどもたちがことしも参加しています。これらのこどもたちにイネの成長の様子を観察・記録してもらおうという目的で、約3uの”Kids' Tanbo”(こどもたちの田んぼ)をつくりました。親御さんといっしょに田植えに来た子どもたちがひとり一本ずつマンゲツモチの苗を植え、その後方に自分が植えたことがわかるよう名前を書いた竹の棒を立てました。そしてワークシートに苗の葉の長さと数を記録しました。自分が植えたイネがこれからどのように成長し穂が出て花が咲き実るのかをこどもたち自身で体験学習できるよう、都留さんを中心とした田んぼ塾こども組が取り組んでいきます。
2010年度の田植えが、6月12日(土)半溜堤防南側の田んぼでの朝紫から始まりました。写真はそのときの田植え風景です。この日は朝方までの雨が上がり、昼前からさんさんと強い日差しが照りつけるなか汗だくの田植えとなりました。 ことしは昨年よりたくましい苗を育てるため、苗代で種もみをかなり薄まきにし、田植えの開始時期を半月遅くしました。その結果、いずれの品種も昨年より茎は太く背丈が長い苗となりました。とくに朝紫の苗は一見して昨年とは違う元気な苗となりました。今後の成長が楽しみです。