古い時代に、台地に刻まれた3本の谷をせき止めて造られた面積3ヘクタール余りの農業用のため池です。
上空から見ると「大」の形をしているので大池と呼ばれたとも言われます。
落葉樹が芽吹く春、宍塚大池の雑木林が美しく輝きはじめます。
林のあちらこちらに山桜が咲き、 道ばたや林にすみれや春をいろどる草花がつぎつぎと咲きそろいます。
新緑におおわれた林も、晩秋にはあざやかに紅葉します。
広い緑地と豊富なエサがあるので、季節ごとにさまざまな鳥たちがやってきます。
カブト虫、クワガタ、チョウ、トンボなどいろいろな昆虫が見られます。
いままでに62種のチョウが見つかっていますが、 これは日本に生息するチョウの4分の1以上になります。
これほど多くの種類が見られるのは落葉樹林、照葉樹林、湿地性の林、竹林、草地など
チョウの幼虫が食べる植物がよくそろっていることと、チョウが好きな花がつぎつぎに咲くからです。
池を囲む里山はそのほとんどが私有地で、この一帯は大昔から人々の生活の場です。
人々が長い間守り利用してきた林や林は、燃料や肥料、建築材料を得るものです。
同時にさまざまな動植物と生活の場を共有して、人と自然共生の文化を育んできました。
宍塚大池のまわりには、小高く作られた古代の墓があちこちにみられ、宍塚古墳群と呼ばれています。
そのほかに、旧石器時代後期(1万数千年前)からの各時代の遺跡が十数カ所知られています。
そのうち上高津貝塚では、縄文時代の食べ物などが調査され、生活のようすが研究されてきました。
栗崎遺跡では縄文時代の生活用具と古墳時代の祭りの道具が数多く発見されています。
ここ宍塚で土浦市が池を中心にした公園にすることを提案し、それ以外は市街化する開発を望んでいます。
これでは豊かな里の自然のごく一部しか生き残れないのではないかと心配されます。
地主・行政・市民の方々といっしょに、英知を結集し、
古くから大切に育てられ、伝えられてきた宍塚の豊かな里の自然と、
先祖のくらしの様子や願いを今に伝えてくれる貴重な遺跡を文化遺産として残す方法を考え、
未来の子供達に伝えたいと思います。