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「龍神山」霞ヶ浦*の視点から山を見ると


分類: 〔99/08〕石岡・龍神紀行 地域: 石岡市
(登録日: 1999/12/06 更新日: 2024/01/17)

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龍神山の水は霞ヶ浦へ


皆さんは石岡市内を流れる小さな川、山王川を御存じでしょうか。また石岡市鹿の子に柏原池という池があるのを御存じでしょうか。山王川の下流域は石岡市高浜と玉里村高崎の境界に接し、霞ヶ浦に注いでいます。この山王川は柏原池を水源としています。「あゆみさきプロジェクト」のサイトに掲載された中村貴美子さんの「山王川」のレポートでは、山王川の水質が汚染された要因の一つに、龍神山の砕石による影響が指摘されています。神の山、龍神山はその山頂部、中央部が砕石され続けた結果、現在は無惨な姿を露にしています。龍神山の水は霞ヶ浦に注ぎ、山の破壊は霞ヶ浦の汚染に連鎖するという水の循環の不思議を思わないわけにはいきません。
 

撮影日: 1997/11/29 石岡市高浜(山王川)


霞ヶ浦と景観の一体をなす龍神山


龍神山は、遥か遠くの高浜入の下流域からも見通すことができます。洪積台地しか間に高いものが存在しないこの地域では、わずかに標高200m余りの山でも大きな存在感をもって、眼前に見えます。砕石によって変容した龍神山の不様な姿は見るからに痛々しく、また霞ヶ浦と一体となったこの地の景観を損ねていることは改めて指摘するまでもないでしょう。
 

撮影日: 1997/11/30 かすみがうら市安食から望む龍神山


古代への想像を刺激する龍神山


恋瀬川の流域にかつて流海(高浜の海)が広がっていたことは、『常陸国風土記』に記されています。龍神山の麓にほど近い場所に、常陸風土記の丘があります。この公園の近くに波付岩と呼ばれる小さな山があります。その呼び名からも想像できるように、かつては風土記の丘のある石岡市染谷の谷津にまで海が来ていたらしいのです。常陸国府が石岡の台地に存在し、国衙が恋瀬川の低地と接する台地の縁近くにあったこともまた、霞ヶ浦(流海)と風土記のつながりをさまざまに想起させてくれます。恋瀬川沿いの低地をみる度、流海の風景が想像されるようになってきました。
 

撮影日: 1997/11/30 石岡市中津川(恋瀬川と龍神山)


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