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古建築研究会・平成14年度研修会
新潟県の古社寺巡りと温泉の旅
平成14年10月21,22日
 

初日・土浦-->三和町-->東北高速道-->磐越高速道-->西会津IC
-->如宝寺-->国道49号-->県道-->護徳寺-->県道-->国道49号
-->平等寺-->国道49号-->県道-->笹神村五頭温泉郷-->出湯・中喜屋

東蒲原郡鹿瀬町・護徳寺

 49号線を新潟に下ると途中から左側に阿賀野川の流れが見える。近くにダムがあるのか流れは緩やかであった。途中から鹿瀬町に入る県道に入り、川側の道を日本海の方へ下って行った。両側の渓谷は紅葉にはまた遠く、ところどころが黄色く色付いているだけだった。小さな集落を幾つか過ぎ、平行している磐越西線を横に見ながら護徳寺のある中村集落に入った。通 りからは見過ごしそうになる住宅の間に参道はあった。

 護徳寺観音堂 1557(弘治3年) 国指定

 少し先の脇道を入ると護徳寺の境内の前に出た。お寺の参道に入ると杉木立の中に茅葺き屋根の簡素なたたずまいを見せる観音堂が見えます。解説によると護徳寺は、永正9年(1512年)または大永元年(1521年)の創立と伝えられている。観音堂は南に面 して建ち、如意輪聖観音をまつっている。

 お堂は三間四方の小堂ですが、組み物など手法は雄大で室町時代の特色をよく表し、会津と越後の中世建築のつながりを知る上で貴重なものとなっています。内部を見ることが出来ませんでしたが説明板によると「堂内に入ると、柱や壁板には戦国の世を旅した人々の思いをこめた落書きがびっしりと書きしるされ、会津と越後を結ぶ街道のにぎわいが伝わってきます。

 本尊の聖観世音菩薩像は実に優美で神秘的な力を感じさせる立像と伝えられていますが、古くから秘仏のため拝むことはできません。脇持仏の聖観世音菩薩像、地蔵菩薩像は鎌倉初期ものと推定され、会津仏教文化の流れをくむ地方豊かな美しい立ち姿に心をうたれます」とありました。室町後期といわれるように柱の頭貫木鼻は彫も浅く、蔓も円に近い線を描いています。

   
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