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映画『米』ロケ地の推論

分類: 映画『米』をめぐって
(登録日: 1997/05/23 更新日: 2021/01/03)

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映画『米』のロケ地を推論してみました。間違いはあるかもしれませんが、100%の確信度で特定できる場所もあります。多くはかすみがうら市柏崎から坂・志戸崎にかけての場所で撮影されています。農村や霞ヶ浦湖岸の風景が当時とはかなり変わってしまったので、特定の難しい場所もあります。霞ヶ浦の湖上からの風景や湖岸の風景はどこも大同小異のところがあり、それだけでは区別がつきません。しかし、湖の幅の程度(高浜入は狭く、三又沖は広く、土浦入は中間)、筑波山の見え方(高浜入より土浦入からの方が女体山側の山頂は傾斜がなだらかである)などから推論できます。湖畔の家は、筑波山の見え方からして土浦入南岸(阿見町〜美浦村)だとわかります。これのロケ地は、帆曳き漁をするのは出島村(現かすみがうら市(旧霞ヶ浦町))志戸崎の漁師(木村功、中村真二郎ら)、対岸の延べ縄漁(望月優子、中村雅子)をするのは美浦村(映画では「ミウラムラ」とセリフで語られましたが、正しくは「ミホムラ」)という物語の設定とも合っていますが、美浦村の田畑は出島村で撮影されています。シーンによって、霞ヶ浦の幅が極端に広かったり狭かったりしているのは愛嬌ですが、映画を見ている人はそんなことはおそらく気にも止めないでしょう。望月優子が入水自殺を予感させるシーンでは、高浜入の湖の最も狭い部分をパンニングして捉えていました。出口のない状況を狭い湖幅でレトリカルに表現したものと思います。
 



田植祭(確信度100%)
映画のファーストシーンに登場する田植祭は、牛渡の鹿島神社で毎年5月に催される「へいさんぼう」です。映画では、祭のプロセスが詳細に再現されています。

田植え+水神橋(確信度100%)
小さな川(菱木川)にかかる水神橋の前が田植えシーンのロケ地です。背景に広がる集落は柏崎です。

三輪トラックで過ぎる道(確信度100%)
村の青年たちが、土浦へ映画を見に三輪トラックを飛ばしていくシーンがあります。この進行方向は歩崎です。現在では失われた高台の垂れ下がった松が見事に記録されています。柏崎方向から田伏の集落を過ぎると、人家のない直線コースになりますが、映画ではこの直線コースを使っています。

岡村理容所前(確信度100%)
床屋に青年たちがたむろしているところに、木村功扮する青年が自転車でやってきて、江崎真二郎の青年に帆引き漁をしないかと誘うシーンがあります。この床屋は志戸崎の岡村理容所(現在はオカムラ)です。

漁港+水産加工場(確信度100%)
漁のシーンの中心場面が志戸崎漁港そばの水産加工場です。志戸崎漁港を全貌した高台からの俯瞰ショットもあります。志戸崎漁港は、現在、霞ヶ浦堤防の外側に作られていますが、当時は岸辺に掘割したような形状になっていました。

歩崎観音+夏祭(確信度100%)
舟を繰り出して催される夏の祭は、地元では「歩崎の観音様」と呼ばれて有名な祭です(現在は「出島あゆみ祭り」)。祭の時の歩崎観音の境内と展望台のシーンが撮影されています。映画に撮られた石灯篭は今も残っています。この映画を見ると、当時、展望台はなく、境内の斜面から湖を見下ろしていたようです。また、展望台下には湖岸が迫っていました。その後、湖岸は埋め立てられています。

恋人たちの葦原(確信度95%)
歩崎の祭の日、木村功に恋慕する娘は、彼に好きな人がいることを知り、空虚に湖岸を歩くというシーンがあります。彼女は、「マムシだぞ、クッチャビだぞ」と騒いで、岸辺で逢い引きを楽しんでいた何組ものカップルを追い払ってうさを晴らします。このシーンの広大な葦原、マコモの生える湖岸は、歩崎からほど近い田伏・横須賀の霞ヶ浦湖畔でしょう。背景に歩崎の高台が見えていますが、なぜか垂れ下がった松が見えません。もしかすると、別の場所という可能性は残しています。

眺望のよい山道(確信度40%)
江原真二郎と中村雅子が恋心を高めるシーンには、霞ヶ浦を眺望する松林が出てきます。場所を特定できませんが、背景に岬状の場所が見えます。形状からして、これは柏崎ではないかと思いますが、だとすると、場所はおそらくこの辺りではないかと想像します。似た地形の別の場所という可能性もあります。

バス停(確信度30%)
望月優子が土浦警察署に出頭するため、バスに乗るシーンがあります。また、ラストシーンでは、入水自殺した望月優子の葬列がやってくるところへ、江原真二郎親子がバスから降り立ちます。この風景には幼年時代の記憶があり、私は田伏・横須賀と思っていましたが、土浦市荒川沖が終点のバスでした。とすると、ここは、霞ヶ浦町でなく、対岸の美浦村のようです。あるいは、阿見町あたりかもしれません。あるいは、田伏と美浦村の両方で撮影し、シーンで使い分けたということも考えられます。

地主の家(確信度90%)
警察署に出頭しなかった望月優子が苦悩して地主の家へ行こうとして引き返す場面があります。この地主の家は、霞ヶ浦町大和田の旧家です。現在でもその佇まいを残しています。周辺に田圃が広がり、背後が全て高台となっています。この地形からも大和田と見て間違いありません。

地主と通る田圃道(確信度95%)
ここは柏崎に間違いありません。背後に、田植えシーンの水神橋がありますが、このシーンでは見えません。すぐ背後に対岸が見えています。この対岸は田伏です。

土浦市内(確信度100%)
土浦駅前、三愛食堂前、土浦警察署前のシーンがあります。これは、疑問の余地なく土浦市内です。三愛食堂越しに、伊勢屋の建物が見えています。

湖畔の家(確信度50%)
望月優子と中村雅子親子の家は、霞ヶ浦湖畔にありますが、対岸が遠くに見え、さらに、筑波山地が霞ヶ浦の奥に見えています。対岸の遠さと筑波山の形状からすると、この場所は土浦沖です。ただし、場所がどこかは特定できません。

入水する場所(確信度90%)
望月優子が入水自殺する直前の場面は、自分の田圃の近くという設定にはなっていますが、明らかにそれ以前の田圃(霞ヶ浦町柏崎)と場所が異なります。湖の幅が狭く、しかもパンニングして狭い湖を捉えているからです。このように狭い幅が長く続く場所は、高浜入の石岡市石川〜八木の湖岸しかありません。おそらくこのシーンだけ石岡市八木の湖畔を使ったものと思います。ただし、具体的な場所は特定できません。

その他(確信度0〜20%)
その他、背後に霞ヶ浦を見下ろす坂道が出てきますが、おそらく霞ヶ浦町坂の坂道ではないかと思います。ただ、現在のどこかは思い当たりません。漁をする時の湖上の位置もよくわかりません。
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